大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和44(オ)787 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人廣瀬通の上告理由第一点について。

商法二四五条一項一号にいう「営業ノ全部又ハ重要ナル一部ノ譲渡」とは、一定

の営業目的のため組織化され、有機的一体として機能する財産の全部または重要な

一部を譲渡し、これによつて、譲渡会社がその財産によつて営んでいた営業的活動

の全部または重要な一部を譲受人に受け継がせ、譲渡会社がその譲渡の限界に応じ

法律上当然に競業避止義務を負う結果を伴うものをいうことは当裁判所の判例とす

るところである(最高裁判所昭和三六年(オ)第一三七八号、同四〇年九月二二日

大法廷判決、民集一九巻六号一六〇〇頁)。ところで、原審は右と同一の見解に

基づき、上告人の代表者Dの訴外E協同組合に対する本件物件の売却を商法二四五

条一項一号にいう「営業ノ全部又ハ重要ナル一部ノ譲渡」にあたらないと認定判断

したものであるが、この認定判断は、原判決(その引用する第一審判決を含む。以

下同じ。)挙示の証拠関係に照らして首肯できる。所論の見解は当裁判所の採らな

いところである。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用できない。

同第二点について。

本件物件の前記売却の当時、本件物件は上告人の営業目的である製材業のために

組織化され、有機的一体として機能する財産たることを失つていたものである旨の

原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らして首肯でき、右事実認定の過程

において採証法則違背も認められない。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用で

きない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

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とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 川 信 雄

裁判官 色 川 幸 太 郎

裁判官 村 上 朝 一

裁判官 岡 原 昌 男

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